麻酔科/ペインクリニック
診療科の特徴
ペインすなわち痛み（慢性の痛み）を対象とした専門外来です。痛みは、身体に生じた異常事態を知らせる警告として大切な役割を持っています。しかし、痛みの原因が明らかとなったあと、痛みは私たちにとって有益な存在から不必要な、さらには有害な存在へと変わっていくことがあります。そのような痛みは苦痛なばかりでなく、私たちの生活の質を低下させることにもなります。ペインクリニックでは、痛みの原因を診断し、神経ブロック療法や薬物療法などの様々な方法を用いて、有害な痛みを緩和するための治療を行っています。
対象疾患
- 帯状疱疹の後に残る痛み（帯状疱疹後神経痛）
- 慢性の腰痛
- 下肢痛
- 頚肩痛
- 各種関節痛
- 片頭痛などの頭痛
- 三叉神経痛
- 手術後痛
- 糖尿病性神経炎による痛み
- 癌による痛み
- 複合性局所疼痛症候群
取り組み
慢性の痛みを治療によって完全に消し去ってしまうことはしばしば困難ですが、生活が痛みに振り回されてしまうのは防ぐべきことです。ペインクリニックでは、患者さん一人ひとりの体の状況やライフスタイルに合わせて、痛みに支配されない、いきいきとした社会生活がおくれることを目標として、治療を進めていきます。
治療方法
薬物療法
種々の薬物（含漢方薬）による治療です。
各種神経ブロック
直接的に痛みをブロックするだけでなく、交感神経の過剰な興奮を解く、血流をよくする、炎症を抑える、筋肉の過度の緊張を解くなどの効果で、慢性の痛みを改善することを目的とするものです。
高周波熱凝固法
痛みの原因となる神経に直接熱刺激を加えることで、より長期的に痛みを抑える方法です。
近赤外線治療
体の深部まで届く近赤外線を用いることで、針を使わずに痛みを和らげます。